大学からとんぼがえり

ポケモンのことについてつらつらと。

【ポケカ】フライゴン

 CL愛知に参加した皆様お疲れ様です。僕はというとシティリーグの当日、新幹線の切符の発券を忘れてたせいで0回戦敗退しかけました。どうもゆっけです。

 新環境になって約1ヶ月が経ち、構築の鋳型みたいなものも出来上がってきたのでとりあえず更新します。今回のテーマももちろんこいつ。

ポケモンSVでリストラされてるから新規収録は怪しめ

 

 

 

 

 

 

ワナイダーex

このイラストじゃわかりにくいけど意外と痩せててキモい

 レギュ落ちのガラル鉱山と入れ替わるかの如く現れた逃げエネ参照界隈の救世主。デッキの軸となるこいつの性能をガラル鉱山と比較しながら見ていきます。

・長所

①特性が重複する

 これが一番の長所と言っても過言ではありません。3体並べばフライゴンの火力は+150となり、逃げエネ2のポケモンVSTARに対し火力アップ込みの280点を狙うことができます。

②ワナイダーex自身がアタッカーである

 ワナイダーex自身の性能もぼちぼち優秀で、260という微妙にワンパンしづらいHP、草無色という重くはないエネルギー要求、90+逃げエネ×30という最低限の火力を持っています。裏工作を失った現環境で2進化のフライゴンを毎ターン立て続けるのはかなりしんどいので、ギミックのメインであるポケモンが置き物にならず攻撃参加できるのは非常に優秀です。雪道貼られても素点90+元々の逃げエネで最低限のダメージ通るのもありがたい。フライゴンに素点は無いので…。

③サーチが楽

 これはあくまでガラル鉱山と比較してという話ですが、スタジアムのサーチよりはポケモンであるワナイダーexの方がサーチにかかりやすく、その分用意するのも楽です。しんかのおこう返してくれ。

 

・短所

①1進化のポケモンである

 まずポケモンであるという時点でベンチが圧迫されます。少なくとも2体は並べないとガラル鉱山以下の火力しか出ず、しかも進化ポケモンであるためまず進化元のタマンチュラを並べなければどうにもなりません。デッキのスペースとしても、ガラル鉱山なら4枚で済んだところがワナイダーexは8枚と倍の枠を食うことになります。ベンチを圧迫する点、デッキの枠を圧迫する点から採用できるシステムポケモンの種類も限られてしまいます。

②HP260のポケモンexである

 サイドを 2枚取られるポケモンexでありながら、HP260というのは決して高い耐久ではありません。ワナイダーexを一撃で気絶させうるポケモンは思いつくだけでもギラティナVSTAR、ミライドンex+レジエレキVmax2体、ミュウVmax、バンギラスV、かがやくリザードンサーナイト(アルカナシャイン)とそこそこ多いです。前環境ではほぼルールを持たないポケモンで場を固めることが出来ましたが今回は負け筋となるポケモンを複数並べなければいけません。また、ルールをもつポケモンexなので頂への雪道が刺さります。対策としてこちらもスタジアムを採用することになるので、その分デッキの枠が狭くなってしまいます。

 

 

リーフィアVmaxとの比較

 ワナイダーex収録発表の時、注目されていたのはリーフィアVmaxばかりでフライゴンが話題に上らないことを怒っていたのはTwitterで観測する限り僕のみでした(異常者)。現在の環境のことも考慮しつつ、フライゴンリーフィアVmaxの性能を比較していきます。

ブイズVmaxの中じゃまだ戦えそう

①火力

 前環境までは逃げエネを増やす手段がガラル鉱山のみであったため打点の増え方は限定的でしたが、現在はワナイダーexの数に応じてそれぞれのポケモンの打点が変わります。相手のバトルポケモンの逃げエネが0〜5個の場合に分けて打点計算したものが下記の表になります。

  0個 1個 2個 3個 4個 5個
ワナイダーex 90 120 150 180 210 240
フライゴン 0 50 100 150 200 250
リーフィアVmax 0 60 120 180 240 300

 ダメージ効率のみを考慮した単純な計算ではありますが、相手のバトルポケモンの逃げエネが0〜3個の時はワナイダーexで、4個以上の時はリーフィアVmaxで攻撃する方が良いことがこの表からわかります。特に5個以上の場合、リーフィアVmaxは火力アップ無しでもポケモンVSTARを一撃で気絶させることが可能で、サイドレース上大きく優位に立つことができます。…あ、あれ、フライゴンは?

②要求値

 2進化ポケモンであるフライゴンナックラーを出した次のターンに進化する場合、ふしぎなアメが必要です。現環境でちんたらビブラーバから進化する時間は当然ないので、必然的に進化するとなるとふしぎなアメ前提になりますが、その分1進化やV進化ポケモンよりは要求値が高いことになります。裏工作を失った現環境で、フライゴンふしぎなアメを同時に抱えるのはそう簡単ではありません。その点、リーフィアVmaxはV進化ポケモンなので2進化ポケモンより遥かに簡単に進化することができます。

 フライゴンはワザ「デザートピラー」に必要なエネルギーは闘エネルギー1個なので、手貼りができないターンがあっても許容範囲内です。リーフィアVmaxはワザ「くさむすび」に必要なエネルギーが草+無色の2個なのでエネルギー0個からの即起動はできませんが、進化元であるリーフィアVが優秀な特性を持っており、「りょくかさいぼう」により手貼りをできないとしても誤魔化すことができます。ターンが終わる性質上1ターン目にしか有効に使うことができないデメリットはあるものの、手貼りと合わせれば初ターンで攻撃のためのエネルギー要求をクリア出来る上、盤面によってはエネルギーのつけ先を散らして気絶によるエネルギーの損失をケアすることが出来ます。また、何よりワナイダーexと要求エネの色が同じなので基本的に全てのエネルギーが当たりになります。フライゴンの場合、ワザ「ブラストウインド」を撃つターン以外は草エネルギーがハズレになってしまいます(そもそもブラストウインドを撃つ時は闘エネ着いてる前提)。…書いてて悲しくなってきた。マジでリーフィアVmaxで良くないか?

③サイドレース

 火力の項目ではこちらから与えるダメージのみを考慮していましたが、受けるダメージを考慮すると少し話が変わってきます。

 現環境で青天井系のワザを除けば、ダメージの範囲はウッウの「おとぼけスピット」110点からギラティナVSTARの「ロストインパクト」280点の間であると考えられます。

 ワナイダーexが気絶する260点以上のダメージをコンスタントに出せるデッキに対しては、フライゴンではなくリーフィアVmaxの方が強く戦える可能性が高いです。リーフィアVmaxはポケモンVmax故の高いHPでほぼ全ての攻撃を1発耐えることができ、およそ2回の攻撃で倒れることが多いです。ただ気絶するとサイドを3枚取られてしまいます。中打点の攻撃2回でサイド3枚取られる計算なので、リーフィアVmaxの稼ぐサイド枚数が3枚以下だとサイドレース上では負けていることになります。

 ワナイダーexが気絶しない250点以下のダメージがメインのデッキでは、フライゴンの性能が有効に働く可能性が高いです。フライゴンはルールを持たないポケモンでありながらおよそ150〜250点のダメージを出すことができます。ワナイダーexは大体の相手を気絶させるために 2回の攻撃を必要としますが、フライゴンが 2回の攻撃の内1回を負担でき、これはつまりワナイダーexが受ける中打点をフライゴンが肩代わりできることと同義です。これによって相手に取られるサイドを少なくすることができます。攻撃を肩代わりするという点ではHPの高いリーフィアVmaxでも可能ですが、ダメージを負ったリーフィアVmax=サイド3枚を取られる負け筋が盤面に残ってしまうデメリットがあります。

 またフライゴンには他のメリットもあり、HPが150あるので、ルールを持たないポケモンでありながらウッウの「おとぼけスピット」やヤミラミの「ロストマイン」を耐えることができます。これは特に序盤の対ロストギラティナで大きく作用し、フライゴンを気絶させるためにはトロピウスカビゴンが入っていなければギラティナVSTARを動かすしかありません。ワザ「ロストインパクト」をフライゴンに撃つのは決して効率が良いとは言えないためリソースを削ることができます。フライゴンにリソースを割くのを嫌えば、フライゴンが生き残りサイドを稼ぐことができてしまいます。ロスト対面の話を続けるとリーフィアVmaxは結局どこまでいってもかがやくリザードンギラティナVSTARの「スターレクイエム」が厳しく、これらのポケモンが環境に存在する限りどうしてもサイドレースで遅れを取る可能性が残ります。

④タイプ

 要求値の項目ではタイプが異なることのデメリットを述べましたがもちろんメリットもあります。まず弱点分散です。前述の通りリーフィアVmaxとワナイダーexはかがやくリザードンを複数回使われるだけで捲られてしまいますが、フライゴンはそこに強く出ることができます。

 また現在の環境ではミライドンexが上位デッキの中に存在しており、このデッキに対してリーフィアVmaxもワナイダーexも不利です。逃げエネがレジエレキVとミライドンexは1個、レジエレキVmaxは0個なのでメインのポケモンに対してダメージを伸ばすことがかなり困難です。しかしフライゴンならどちらのポケモンに対しても有利です。

 

 

構築

シティ当日使用構築

 というわけでフライゴンを採用する理由もギリギリ見つかったので組んでみた構築がこちら。

<採用カード>

フライゴンナックラー…3‐3

 どちらかというとフライゴンよりはワナイダーexを並べて、ここぞというタイミングでフライゴンを当てたいのでこの採用枚数に。

・ワナイダーex‐タマンチュラ…4‐4

 減らす理由もないので上下で4投。タマンチュラはなぜか現時点で3種類も収録されていますが、今回は優秀なワザ「いとでひっぱる」を持ちHP40で逃げエネが1個のタマンチュラを採用。レジギガスがまた流行り始めたらHP60の方を採用するのもありかも。ヨクバリスVmaxがトイキャッチャー投げてきたらフライゴンでぼこぼこにしてやりましょう。

ビーダルビッパ…2‐2

 現環境でシステムとして採用候補になるのはロスト軸、リファイン軸、ビーダルだと思いますが、前述の通りデッキ枠にもベンチ枠にも余裕がないのでとりあえず最低限の採用枚数でかつ1体でもそこそこの仕事ができるビーダルを採用。ビッパは逃げエネ1個で特性「へっちゃらがお」と優秀な性能持ちの方を採用。どうせロストマイン撃たれ始める頃にはビーダルになっているのでHP70の方は不採用に。

ドラピオンV…1

 対ミュウVmax決戦兵器。ミュウVmaxに対してはサーチの難しいシンオウ神殿を採用するよりはこのポケモンを採用する方が話が早いので当然採用。ミュウVmaxがレギュ落ちするまでお世話になると思います。

・バトルVIPパス…4

 正直このカードの採用は当初かなり抵抗がありました。しかしこのデッキの性質上ワナイダーexを並べなければダメージが伸びず、しかも1進化ポケモンであるためダメージを伸ばせるのはタマンチュラを出した次のターンであることから1ターンでも早く多くのタマンチュラを並べる必要があります。この要求を満たせるのはこのカードしかないということで苦肉の策で採用。1枚でも撃てればかなり強いし、僕自身ミュウ対策で雪道採用しました!つって3枚しか入ってなかったりクラッシュハンマーがなぜか3枚しか入ってないリストが勝った試合で自分から感想戦仕掛けてくる奴と同じくらい嫌いなので甘えずに4投。ミュウやロストのように先攻1ターン目から山を掘れるデッキなら採用枚数減らすのもありですがこのデッキはそうではないので…。

・ハイパーボール…4

 何にでもなれて強いので4投。ビーダルとの相性も◎。パスも捨てれる。

・ネストボール、ヒスイのヘビーボール…3‐1

 ミュウVmax対面でドラピオンVがサイドに残り続けると負けるのでヒスイのヘビーボールはセットで採用し、当初4投だったネストボールはバトルVIPパスと役割が被るのでヘビーボールに枠を譲る形で3投に。タマンチュラがサイド落ちすると意外とダメージを伸ばすのに苦労するので、サイドに埋まったタマンチュラを早期に回収できるという点でもヒスイのヘビーボールは優秀です。

ふしぎなアメ…4

 確定サーチができるグッズではなく、必要なタイミングで手札に抱えるのが難しいので最大枚数採用。

ポケモンいれかえ…1

 ダメージを追ったワナイダーexのエネルギーを保ったままベンチに下げたり、エネのついていないビーダルやワナイダーexが縛られないようにするためピンでの採用。

アクロマの実験…4

 フライゴンを育てるにあたり、フライゴンふしぎなアメを手札にそろえなければならないので、手札をキープしながら山札を最大枚数見れるサポートとしてアクロマの実験を採用。使ってみたら思ったより強くてびっくりした。他に強いドロサポ収録されなったらしばらくこれ使ってると思う。

・博士の研究…1

 とはいえアクロマのみだと手札が厳しい時もあるので最大枚数引けるサポートとして採用。パスも捨てれる。

・セレナ、ボスの指令…2‐1

 ミュウVmax対面ではロストシティのケアで2回裏を呼ぶ必要があります。そのため最低でも裏を呼ぶサポートを2枚採用する必要があり、また裏工作のようにピンポイントで持ってくることができない上、コストとしてトラッシュする可能性も考慮して3枚の採用を決定。内訳としては最低限のドローが可能なセレナを2枚にし、さすがにポケモンVしか呼べないのは弱いので1枚をボスの指令に。

・キバナ…1

 アタッカーの用意を追い付かせるために採用。このデッキにおいてふしぎなアメやエネルギーの現物を唯一確定でサーチできる手段でもあるので重宝しています。キバナがサイド落ちしても、ワナイダーexに手貼りできていればギリギリ攻撃は続くという点と、2枚採用で手札に集まるのを嫌ってピンでの採用に。枠があれば2枚目採用してもいいかもしれない。諸説あり。

・クララ…1

 気絶したり、ポケストップやハイパーボール等でトラッシュしたポケモン・エネルギーの回収のために採用。ミモザの採用も検討しましたが、エネルギーも回収できる点を評価しクララの方を採用しました。山札を経由せずに直接手札に加えられるのも◎。回収できるポケモンの数自体はもちろんミモザに劣るので回収するポケモンは慎重に選びます。

・ザクロ…1

 デッキの最大火力はフライゴン+ワナイダーex4体の200点追加デザートピラーですが、まあほぼありえません。ワナイダーexは多くて3体までしか用意できないことが多いのでその場合フライゴンが280点を出すための採用。こだわりベルトでもいいんですが、欠点としては任意のタイミングでこだわりベルトをつけるのが難しいことです。レギュレーション変更でこだわりベルトはグッズでは無くなったのでポケストップのサーチにも引っかかりません。その点ザクロはトラッシュに置いておけば任意のタイミングで使用することができます。また手札にかさばったバトルVIPパスなどの必要ないカードをトラッシュし、ビーダルの「はたらくまえば」のドロー枚数を増やすのにも役に立ちます。噛み合いはいいとは思いますが意外と終盤まで引けなかったりサポート権を使うのが痛かったりすることもあるので正直ご都合カードかもしれない…今後の採用は要検討です。

ポケストップ

 相手の雪道を割るスタジアムとしての採用。初ターンはバトルVIPパスを当てるため、中盤〜終盤にかけては主にふしぎなアメを当てるために回します。このスタジアムのおかげでギリギリバトルVIPパスの採用が許されてる説がある。結局山札の上3枚しか見れないパチンコなんでヒット率は正直何とも言えませんが、ピンポイントで欲しいグッズが多いこのデッキには噛み合っていたと思います。

・基本草エネルギー、基本闘エネルギー…5-5

 正直感覚。あんまりこの配分で困ったことはそんなに無いからこれであってるかもしれない。ワナイダーexの要求が草無色で良かった。

 

<採用検討カード>

・キャプチャーアロマ

 ノーコストでたねポケモンか進化ポケモンに触れるカードで、当初採用していましたがサーチでコイン絡むのがイライラするので不採用に。一撃ルギアのように序盤ならどちらでも当たりになる構築ならまだしも、この構築では欲しいポケモンを狙ってコインを振ることになることが多いため、採用するならモンスターボールでもいいレベルだと思います。コインを振ることに抵抗なかったり、どちらでも当たりになるように構築を組めるならぜひ採用したいカード。

・スーパーボール

 ハイパーボール、ネストボールに次ぐサーチカードとして採用していました。7枚めくった中から好きなポケモンを選べるのは強いですが、結局当たりを引けるかどうか次第なのがストレスだったので不採用。

・学習装置

 ワナイダーexが2エネ要求なので、手貼りできていないとキバナを引くまではフライゴンで戦うか1ターン攻撃できないターンが生まれます。サポ権を使わずに継戦するためのカード。枠があれば採用したかった。

・エネルギー転送

 好きな色のエネルギーになることができ、ポケストップで当たりになるので採用検討していましたが、削るとしたらエネルギー現物で、どちらのエネルギー削るか迷ってたらシティ当日になったので結局不採用。

・ともだちてちょう

 ポケストップでデッキを回すにあたり、トラッシュに落ちると困るのはサポート、特にクララやキバナですが、そんなにピンポイントで落ちんやろ~と思い不採用。一人回し段階だと必要性は感じませんでしたがシティ当日にキバナとクララが同時に落ちて採用が必要だったと考えなおしました。多分ふしぎなアメ4枚が過剰なので枠作るならそこかなと。

・テーブルシティ

 ポケモンのサーチでコインが絡むとイライラするので不採用。

 

 

おわりに

 裏工作に1年以上お世話になっていたので、デッキの軸を失ってゼロから構築を組むのが大変でしたがとりあえず仕上げたような形なのでここからブラッシュアップしていければ…という感じです。新弾で「ボウルタウン」という相当強いスタジアム発表され、ポケストップ軸から大きく構築が変わる可能性があるので供養のためにとりあえず公開しました。まだまだ新レギュレーション始まったばかりなのでこれからフライゴンにとって強いカードが収録されるのを期待するばかりです。それかポケモン通信再録してくれ。あとまあないと思うけどフライゴンex来ないかな…。ワナイダーexくんは多分レギュレーション後半に出てくるex対象のこだわりベルト的なポケモンのどうぐによってどっからでもワンパンされそうな哀愁が漂っていますが、もうフライゴン(とリーフィアVmax)にはこいつしか残ってないのでレギュ落ちまでお世話になろうと思います。

 多分次回の更新は新弾後のシティ終わった後になりそうです。それでは~。