イカしてるみなさん、どうもお疲れ様です。試射会で「弓楽しいし思ったより性能おもしろくて強いぞ!?」ってやってたらZAPとエナドリ強すぎて泣いちゃいました。どうもゆっけです。今の環境に色々思うところはあるけどとりあえずスクスロだけはなんとかしてくれ任天堂。
スプラトゥーン3に全てのモチベーションを持っていかれる前に辛うじて残ったポケカモチベで記事をまとめとこうと思って久しぶりの更新です。世間ではDレギュのスタン落ちが年明け頃に来るのではないかと噂されていますし、いい加減こいつを救ってやろうということで今回のテーマはこちら。
フライゴンの性能
・長所
①優秀な特性
特性「すなのめいきゅう」による強力なロック性能を持ちます。逃げエネを増やすガラル鉱山と違って逃げること自体ができないのでポケモンいれかえやあなぬけのヒモ、クロススイッチャー、とりつかいなどといったカードがなければ確実に相手ポケモンをバトル場に縛ることができます。「にげられない」という状態は相手のプレイング幅を狭めることができる点や、ミスを誘発できる点も微妙に評価できます。
②ワザの追加効果による無敵化
ワザ「デザートゲイザー」は相手の場にスタジアムが出ていれば、それをトラッシュしながら次のターン無敵になることができます。相手にとって有利に働くスタジアムをトラッシュしつつ無敵になり、また上記の特性により気絶させたいポケモンをバトル場から逃さず攻撃を当てることができる優秀なワザです。ルールを持たないポケモンで1ターンサイドを取らせないターンを作り、かつアタッカーが生き残るというのは、2進化デッキにとってかなり大きなメリットです。
※ルールを持たないポケモンである点や闘タイプである点はデザートピラーのフライゴンと同じなので割愛
・短所
①ワザの追加効果が相手依存である
流石に自分のスタジアムをトラッシュして無敵化が強すぎるのはわかりますが相手にスタジアムを貼らせる必要があるのがなかなか面倒です。こちらのフライゴンのネタがバレるとなかなか相手はスタジアムを貼ってくれないので、こちらが相手にデメリットを与えるスタジアムを貼って貼り替えを要求する立ち回りが必要かと思われます。
②ワザの要求エネルギーが多い
フライゴンGXやフライゴンVよりは軽めの要求ですが、こいつの問題はルールを持たないポケモンでありながら闘無無の要求であるという点です。ルールを持たないポケモンは基本的にはワンパンされるので、次のターンに即起動できることが継戦能力の最低条件ですが、こいつはゼロからの起動だと必ずキバナが必要になります(一応ガッツのつるはしというカードもありますが…)。キバナ無しでの起動となると闘エネ手貼り前提ですが、エネ加速手段に乏しく手貼り権カツカツになりがちな闘タイプで一体どうやって手貼り権を余らせろというのか……(無敵になってその辺は解決してねっていうテキストなんでしょうけど)。
③火力が低い
これまでのフライゴンとは打って変わって火力が全然出ません。素の火力が130点でポケモンVSTARを2パンすらできません。つまり弱点をついてもアルセウスVSTARをワンパンできません。ダブルターボエネルギーつけてワザ打とうものならポケモンVをギリギリ2パンできる程度。いくらルールを持たないポケモンとはいえ2進化の手間をかけて、3エネ要求でこの火力は厳しすぎる……(デザートピラーのフライゴンも素だと火力無いだろとの声も聞こえてきそうですが、奴は闘エネ1つでワザが撃てるのでまだ優秀です)。
※2進化である点はデザートピラーのフライゴンと同じなので割愛
デッキを組んでみよう
以上の性能を踏まえ、活かせるところを模索しながら構築を考えていきます。フライゴンVの時みたいにならないように頑張るぞ!!
構築①~特性に注目してみた~
特性「すなのめいきゅう」に注目して構築を組んでいきます。バトル場にいるだけで相手のポケモンを無条件に逃げられなくするこの特性、多分頭いい人たちが性格悪いデッキ作ってそうですね。容易に思いつくのはLOデッキでしょうか。アイアントLOのようにワザで能動的に山札を削るのはフライゴンがバトル場にいなければならない都合上不可能なので、目指すのは攻撃できないシステムポケモンをバトル場に呼び出して、相手に入れ替え札を探させて山札を消費させたり、こちらも野盗三姉妹で山札を削っていく、というタイプのLOになりそうです。
しかし、強化拡張パック「ポケモンGO」にてとあるカードの発表がありました。それは、
フライゴンと全く同じ特性、全く同じHP、そして何よりもたねポケモンです。フライゴンの枠をカビゴンに変えるだけでふしぎなアメとナックラーの枚数分デッキに枠が空きます。LOデッキはカビゴンで組みましょう。
LOはカビゴンに任せるとして、普通にフライゴンで殴っていく構築にする際にこの「すなのめいきゅう」を活かせないか考えていきます。ポケカにおいてにげることで生じるメリットといえば、
・バトルポケモンにかかっている効果が消える
・状態異常が回復する
これらが思いつくと思いますが、今回は状態異常の方について考えていきます。逃げることができない特性と相性のいい状態異常は「やけど」「どく」「こんらん」です。「ねむり」と「マヒ」はフライゴンの特性で縛るまでもなく逃げられなくなるので、フライゴンと組み合わせるなら前述の3つの特性であると考えられます。ワザを撃っていくのはフライゴンなので、ワザ以外の特性・トレーナーズで相手ポケモンを状態異常にする必要があります。そこで非常に相性のいいカードがあったのでとりあえず組んでみました。
相性のいいポケモンとは特性「さんしょくりんぷん」を持つバタフリーです。
このポケモンは進化するだけで相手のバトルポケモンを前述の3つの状態異常にすることができます。バタフリーの進化元であるキャタピー・トランセルは特性「てきおうしんか」を持っているため即座にバタフリーの特性を使うことが可能です。デザートゲイザー+やけど+どくで160点与えることができ、さんしょくりんぷんを2回の攻撃のうち1回でも使うことができればポケモンVSTARを気絶させることができます。相手に入れ替え札がなければ、デザートゲイザーの追加効果がなくともこんらんによって50%で無敵になれます。
…ここまで読んでくださった皆さんが思ってること、なんとなく察しがつきます。というのも僕自身もあることに気づいてしまいました。これエンニュートの方がよくね?
構築②〜無敵化に注目してみた〜
正直状態異常の話をしはじめたあたりから「いやエンニュートの方がよくね?」となるオチは思いついてましたし、僕のブログを読んでくださる賢明な読者の皆様も当然予想できていたことでしょう。本命はこちらです。このフライゴンを扱うにあたり最も注目したいのはワザの追加効果による無敵化です。ルールを持たないポケモンという時点で多くの構築にサイドレースで有利〜五分を取ることができますが、さらにそこから無敵になることでサイドレースで更に差をつけることができます。
ただここでネックになってくるのが前述の通り無敵化が相手依存であるという点です。無敵化をコンスタントに発動させるには、相手にスタジアムの貼り替えを要求する=こちらが妨害系のスタジアムを貼ることが重要です。というわけでカードリストを眺めながら妨害系のスタジアムの採用を検討していきましょう。
候補①ガラル鉱山
そもそもフライゴンの特性で相手は逃げられないのに逃げエネを増やす意味が全く無い。不採用
候補②シンオウ神殿
フュージョンエネルギーや特殊エネルギー主体のレジギガスに刺さるものの、こちらが2回の手貼りでワザを撃つために必要なエネルギーであるツインエネルギーやダブルターボエネルギーの効果まで消えてしまう。不採用
な、なぜだ…なぜことごとく大手の妨害系スタジアムと見事にアンチシナジーなんだ…。Cレギュのカードが使えればまどろみの森+メリープとか使えたのに…。嘆いても仕方ないのでとりあえず組んでみたのがこちら。
とりあえず妨害といえば頂への雪道ということで3枚投入。雪道は特にミュウにぶっ刺さりますが(おそらく雪道だけでは勝てないのでドラピオンVが必要)、パルキアとギラティナに対してあまり効果的ではありません。クイックシューターが立たない序盤でもダメカンを蓄積させ、確定数をずらす目的でいにしえの墓地を採用しました。こちらのポケモンたちはどうせワンパンされるので大きなデメリットにはなりません。ダイ木の丘はやられると厳しい回復ギミックに対する札で、貼りかえればデザートゲイザーでの無敵化、貼りかえなければ回復できないという択をせまることができます。2枚採用でもいいかとも思いましたがそもそも回復をしてくるデッキがあるとしても一部のパルキアやハピナスミルタンク、ヒスイヌメルゴンVSTARなので厚い採用は枠の都合で無しに。
スタジアム主体にするとやはりパルキアとギラティナに対する刺さりが悪く、無敵化もなかなか決まらないのが厳しいです。特に最近のギラティナはスタジアムの採用がない構築もちらほらあるのでそもそも無敵化できないというパターンもありそうです。
組んでみてわかったこと
・エネルギーの要求が厳しい
ツインエネルギーを採用しても2回の手貼り、もしくはキバナが即起動に必要なところがかなり難しいです。ポケモンVSTARが主流になりつつある現在の環境で先攻2ターン目に殴りだせるかはかなり重要ですが、1ターン目の手貼りが達成できなければ動き出しが3ターン目からになり、先攻をとっても先殴りを許してしまいます(後1でこちらのポケモンがきぜつしていればキバナから動けますがどちらにしても先殴りされています)。ツインエネルギーが縦引き以外でのサーチができない(一応エネくじはありますが…)のも難しさの一つです。手貼り権を余らせることも厳しいので継戦のためにはキバナを複数回撃つ必要がありますが、キバナのみでは手札が細くなってしまいます。ガラルタチフサグマやクワガノンがデッキとして成り立っていたのはエネルギーの要求が少なく、その分他のカードに枠を割けるからだったのだと痛感しました。
・スタジアムとの兼ね合いがそこまでよくない
前述の通り既存のスタジアムで妨害系のスタジアムがそこまで強くない(理想はまどろみの森ですがそこまで強力なスタジアムがない)のと、あったとしてもフライゴンとの相性が良くないというのが難しいです。
以上のことからデザートゲイザーのフライゴンをメインアタッカーとして構築を組むのはかなり厳しいと感じました。収録時のムゲンゾーン環境ではポケモンVmaxがメインの環境で、ルールを持たないポケモンはそもそもサイドレース上でポケモンVmaxに有利を取れました。しかしポケモンVSTARが主流になりつつある現在の環境では、弱点を突いたりしない限りルールを持つポケモンとポケモンVSTARはサイドレース上互角です。だからこそ以前より無敵化の価値は上がっていると思いますが、このフライゴンの性能では難しそうです。採用するとしたらサブアタッカーとしての採用ですが2進化であるフライゴンをどうやってサブアタッカーにしろというのか…。
あ~~~どっかにスタジアム主体で戦ってて2進化のフライゴンがサブアタッカーとしてスムーズに採用できるポケモンいないかな~~~~~!!
天啓
いました。スタジアム主体で戦ってて2進化のフライゴンがサブアタッカーとしてスムーズに採用できるポケモン。フライゴンです。というわけで構築がこちら。
前回からの変更点を解説していきます。
・ドラピオンV
対ミュウVmax決戦兵器。こいつのおかげでクロススイッチャーとボスで4回裏呼んで勝ちます!!とかいうのより遥かに現実的に勝ちが近くなりました。ミュウVmax視点だとフライゴンに対してミュウVmaxがめちゃくちゃ有利なので、フライゴンにはミュウVmaxを当てたいはずですがそうなるとドラピオンVに取られてしまいます。じゃあミュウVmaxは育てずメロエッタのみで戦おうとしても、メロエッタとフライゴン・インテレオンではサイドレースで優劣つきませんし、なんならゲノセクトVを取れるこちらが微有利です。更にメロエッタはこちらの攻撃を耐えることができないので場からフュージョンエネルギーの数が減っていきます。フュージョンエネルギーが2枚落ちるともうフライゴンとインテレオンをワンパンできなくなってしまい、サイドレースで不利になります。メロエッタにサイド複数枚取られてしまう連撃ウーラオスにおけるドラピオンVの採用と、このデッキにおけるドラピオンVの採用では価値が大きく異なります。クロススイッチャーの枠を他に割けますし。本当ありがとうドラピオンV。
・インテレオン(裏工作)、エネルギー転送、キバナ…1→2
サイド落ちすると厳しかったピン刺しのカードを増やせたのもドラピオンVさんのおかげ。
・ヒスイのヘビーボール
パルキア(とギラティナ)に対するマナフィ、ミュウVmaxに対するドラピオンVなどサイドに残り続けると負けにつながるカードを拾うために採用。4枚採用のナックラーやメッソンもサイド落ちしやすいのでノーコストで使えるクイボに近い感覚で使います。サイド落ちの管理が重要なデッキなので(それはどのデッキもそう)、サイド確認に使えるのも高評価。
・スポンジグローブ
以前までの構築には大きな欠陥があり、それは少し前からパルキアのムーブとして認知されてきた「先2飴インテ」を返せないという点です。
ゲーム終盤に出てくるインテレオンならクイックシューター+ガラル鉱山込みデザートピラーで処理できるのですが、流石に2ターン目のインテレオンにクイックシューターまで立てて殴れるほどこの構築に余裕はありません。中途半端なダメージを与えてもインテレオンは回収ネットでダメージを無効化してくるので(そもそもインテレオンの処理に2ターンかける時点で弱い)、返しのターンで処理できなければほぼサイド追いつけずに負けてしまいます。
2ターン目にインテレオンを倒すためには何らかの方法で火力を上げる必要がありますが、候補となるのは「げんきのハチマキ」と「スポンジグローブ」です。この2つの道具を比べてみました。
<げんきのハチマキ>
■デザートゲイザーの打点が140点になるため、ポケモンVSTARを2パンできる
■ねっけつレッスン込みでもガラル鉱山込みデザートピラーでゲノセクトVをワンパンできる
■デザートピラー、アクアバレット、クイックシューターの打点がすべて偶数なので10点あげたところでHP280のポケモンVSTARに対してはほぼ意味がない(きぜつまでのターン数が変わらない)
<スポンジグローブ>
■デザートゲイザー、もしくはクイックシューター+アクアバレットでインテレオンを処理できる
■パルキアVSTARに対してアクアバレット、クイックシューターで詰める際にきぜつまでのターンが1ターン短くなる
■パルキアVSTAR以外の対面でほぼ役に立たない
このようなメリット・デメリットが考えられますが、今回重要視したのは下線の部分です。環境での使用率・強さを考えた場合、他の対面で腐るとしても勝ちまでのターンが短くなるスポンジグローブの方が価値が高いと判断し、今回の採用に至りました。
・ジメレオン、ガラル鉱山…4→3
前述の通り2ターン目から殴り出すことを重要視すると、やられると苦しい動きである「先2飴インテ」をこちらも視野に入れてプレイすることになります。インテレオンで攻撃する場合、ふしぎなアメを使う都合上ジメレオンが1枚余る点、インテレオンが攻撃するターンはガラル鉱山が必要では無い点から、初動の展開に寄与しないこれらのカードは1枚ずつ減らして枠を作ることに。サイド落ちの確認がより重要になる(鉱山の枚数によってデザートピラーを何発撃てるかとか)のでヒスイのヘビーボールを使うときはガラル鉱山の枚数とかも優先して確認します。
・カイ
今までの構築では、主に2ターン目に撃つサポートはマリィもしくは博士の研究でした。どちらのサポートも撃つ時点での手札が流れるという点で渋々撃つ場面も多少あったので、手札をキープしつつふしぎなアメ+インテレオンを確定させられるカイを採用しました。カイの確定サーチだけでは序盤の展開に不安があり縦引きを優先したい場面ももちろんあり、アタッカーが水タイプでは無いのでマリィや博士の枠を全てカイとして採用することはできませんが、素引きしている時やメッソンが初手で2体並んでいる時には最も撃ちたいサポートになります。
・キャプチャーエネルギー
先2で攻撃する場合、初ターンでの手貼りができるかどうかが非常に重要です。インテレオンで殴る際は必ず初ターンでの手貼りが必要ですし、フライゴンで殴るとしても初ターンに手貼りできていれば最悪キバナがなくてもインテレオンを起動できたり、手貼り権を残すことができます。また言わずもがなですがたねポケモンの展開も先2で殴るための条件なので「初ターンで手貼りをする」「たねポケモンを展開する」このどちらも可能なキャプチャーエネルギーの採用に至りました。闘エネを消費せずにフライゴンのブラストウインドを撃つことができるのが偉く、先2でフライゴンでメッソンを処理するにはガラル鉱山かスポンジグローブが必要ですがエネルギーの総数を増やすことでブラストウインドを撃てる可能性が増すのもgood。とはいえ試合が動き出してからはキバナ無しで手貼り権をキャプチャーエネルギーに割くわけにはいかず、またクイボの枠を全てキャプチャーエネルギーにしてしまうと裏工作でドラピオンVに触れなくなるためピンでの採用にとどめました。
おわりに
というわけで長いこと救えてなかったフライゴン(デザートゲイザー)の記事でした。正直こっちのフライゴンはマジでデッキとして形にすらならんと思ってたので、2種のフライゴンデッキとして形にできてかなり満足しています。そろそろシティリーグも始まると思うので、次の更新は多分シティリーグ出た後じゃないかな〜。それまではバンカラ街に引きこもります。フライゴンの他にも僕はトライストリンガーを何としても救いたいので………あの武器他の後衛にできることちょっとずつできるけどだからこそ他の後衛武器全ての下位互換になっちゃうんだよな………ヤグラならワンチャンありそうだけど………。
それではまた次の更新で。ほなカイサン!!!