お疲れ様ですゆっけです。
レギュレーション変更に伴い遂にフライゴンGXがついにスタンで使えなくなりました。オルタージェネシスに収録されてからおよそ2年半、ミュウツー&ミュウGXのパーフェクション+クロスディヴィジョンGXでたねポケモンを枯らされようとも、一撃ウーラオスにVmaxにお守りごと気絶させられようとも、黒馬マホイップの青天井で育てたフライゴンを一撃で吹き飛ばされようとも、クロススイッチャーでビブラーバを駆逐されようとも、永遠にフライゴンGXを考察し続けましたが流石にレギュレーション変更には勝てません。長きにわたった怪文書の更新もここまでか、そしてフライゴンGXの考察という地獄からの解放かと思っていた2022年1月7日、ついにあのカードが発表されます。
そう、フライゴンVです。
ついにルール持ちのフライゴンがフライゴンGXと入れ替わるように登場。しかも他のVポケモンにはない特有の性能を引っさげ、それが絶妙に使いにくそう!!これは新レギュレーションも忙しくなりそうだぜ!!ということで今回考察するカードはこちら。
フライゴンの性能
・長所
①ワザが優秀
上技のデザートピラーは相手のにげるためのエネルギーを参照する技ですが倍率が×50と優秀な上、1エネで撃つことができます。大体のVポケモンは逃げエネが2以上あるため、ガラル鉱山と組み合わせることで1エネ200点を叩き出すことができます。1エネ起動できるためエネルギー破壊に耐性がある点も評価が高いです。下技のブラストウインドも2エネ110点と強力ではありませんが最低限の火力は持ち合わせており、弱点を突けばVポケモンをワンパンすることもできます。
②ルールを持たないポケモンである
昨今ではミュウVmaxデッキが後攻1ターン目から攻撃してくるような環境であり、ゲームスピードの高速化がえらいことになっています。弱点を突けるムゲンダイナやゲンガーVmaxでもサイド2ー2ー2のプランを通されて負けることもある中で、ルールを持たないポケモンは最低でも6ターン押し付けることができ、サイドレースで優位に立てます。
③闘タイプである
他の非ルールポケモンとの大きな違いはここにあると考えていて、アルセウスVSTARを確実にワンパンできるというのは現環境において大きなアドバンテージです。アルセウスVSTARを中心に組まれたデッキに対しては2ー2ー2、もしくは2ー3ー1のサイドプランを通しやすく、また相手側もアルセウスVSTARを使いづらいため、エネルギー加速をアルセウスに大きく依存している場合はテンポを遅らせることも可能です。
また全体的ににげるためのエネルギーが少ない傾向にある雷タイプや、ハイド悪エネルギーを持つ悪タイプに対してもタイプ上有利を取っており、似たワザを持つリーフィアVmaxとの差別化点でもあります。
あとこれは優秀な点かどうかは諸説ですが、雷タイプと悪タイプに弱点を突けるというのは、非ルールデッキで辛いクワガノンVやガラルマタドガスの弱点を突けるということなのでもしかしたら他のデッキよりはこの2体を乗り越えやすい…のかもしれない…怪しいですけど。
・短所
①2進化である
要求が多い、また進化元のHPが低いという点で事故やたね切れで負ける可能性が他のデッキより高いです。
②ワザのダメージがにげるためのエネルギー依存である
優秀と紹介しておいてなんですが同時に弱い点でもあります。アーマーガアVmax、トゲキッスVmaxなどのにげるためのエネルギーがないポケモンには手も足も出ず、何より問題なのは環境トップであるミュウVmaxが逃げ0であるという点です。ガラル鉱山込みでも抵抗で70点、オドリドリがいると50点しか入りません。絶対に勝てないです。
構築
以上の性能を踏まえた上で組んだデッキがこちら。
<採用カード>
・フライゴンライン…4ー1ー4
ふしぎなアメを節約し要求を下げるためビブラーバは1枚採用。ナックラーは1エネで20点出せる可能性があるだいちのこどうナックラーを採用。
・インテレオンライン…4ー4ー1ー1
メッソン、ジメレオンは問答無用で4枚採用。インテレオンは初手に来ると邪魔なので最低限の採用に。当初はクイックシューター2枚採用でしたが後述するクロススイッチャーに枠を譲る形で1枚に。闘抵抗を持たない逃げエネ2のVmaxに対しては鉱山込みデザートピラー200点+鉱山なしor風船鉱山込みデザートピラー100点+クイックシューターで落ちるので、白馬やレックウザ対面では重宝します。またネオラントVも鉱山込みデザートピラー150点+クイックシューター20点で落とせるので欠かせない存在です。
・サーチカード
レベルボール、しんかのおこうは当然4枚採用に。序盤の展開を重要視しクイックボールを採用していました。しかし中盤から終盤にかけてクイックボールが当たり札にならない点、また後述するユウリに序盤の展開を任せたという点でクイックボールは不採用に。ハイパーボールの採用も検討しましたがコストが重く、結局使えずじまいということも少なくなかったため、消去法でスーパーボールの採用に。不確定サーチなのであんまり好きなカードではありませんが、ノーコストで好きなカードになれるのは当然強いです。血迷ってそっくりベル買ったけど結局入れることはありませんでした。ポケモン通信を返してくれ。
・ふしぎなアメ…4
削る理由がないので4枚採用。
・クロススイッチャー…4
詳しくは後述。
・回収ネット…2
他のカードに枠を譲って2枚採用に。裏工作インテレオンを使うときは必ず山の中のこのカードの枚数を把握して使います。本当は3枚ほしいけど2枚でもまあまあ何とかなる。
・エネルギー転送…1
このカードのおかげで裏工作やサーチカードがエネルギーとしての当たりになるので当然採用。意外とエネがつかなくて動けないことがあるので本当は2枚入れたいけど枠の都合で泣く泣く1枚採用に。
・ツールスクラッパー…1
主に風船をはがすための採用。黒馬やレックウザ等の風船の多投が考えられるデッキに対しては撃つタイミング(与えたダメージ量、見えている風船の数、こちらのリソース)が重要です。あとはスイクンやエンテイなどの進化しないVポケモンたちのタフネスマントをはがしてクイックシューター圏内にいれる役割もあります。
・ふつうのつりざお、レスキューキャリー…1
回収札として1枚ずつの採用。特にレスキューキャリーは序盤に壁として気絶したたねポケモン、ジメレオンなどを直接回収してベンチにおけるのでとても優秀。
・ドローソース
気絶時に強いドローソースであるシロナの覇気、シバを2枚ずつの採用に。手札に使わないカードがかさばっているとき(主にボスの指令やクロススイッチャー、ガラル鉱山)はシロナの覇気よりシバの方が撃ちたいので両採用は正解かな~と感じています。切るリソースが無いので博士の研究は不採用、マリィ撃ってもどうせミュウには効かないしこっちが事故るし撃ちたいタイミングあんまりないなと感じたので不採用。エリカのおもてなしを返してほしい。
・ボスの指令…2
理由は後述しますがミュウ対面で使うので2枚採用。
・ユウリ…1
序盤に最も撃ちたいサポート。どんどんよぶかこのカードでたねポケモンを展開したい。ボールの消費を最低限にできる点がとても優秀。
・ガラル鉱山…4
コンセプトなので4枚採用にしていましたが、ここはもしかしたら3枚採用でもギリギリ何とかなるかもしれません。3枚にだと1枚サイドに落ちた場合辛く、またサーチなしで素引きできる可能性も下がるため4枚にしましたが、相手がスタジアムを貼り替えてこない場合は手札にかさばるので何とも言えないところ。
・基本闘エネルギー…6
特にストーン闘エネルギーにする理由もなく、またどんどんよぶで1枚使う可能性もあるので、他のカードとの枠の都合でこの枚数に。
<採用検討カード>
・うねりの扇
主にハイド悪エネルギーをはがすためのカード。あると悪対面で強く出れますが、対ムゲンダイナではハイド悪のつかないポケモンが多く並ぶためそれらを呼んでサイドを取り進めることが可能で、ゲンガー対面では一応弱点でブラストウインドを撃てるので枠の都合で今回は不採用に。
・マナフィ
ベンチバリアのミュウなら100%採用していました(ワザがありえん優秀なので)。主に連撃ウーラオスを意識しての採用になるかと思いますが、個人的には連撃ウーラオスに有利なのは弱点を突けるVポケモン主体のデッキか、ダメージ軽減・回復をメインとしたデッキであり、その他のデッキでマナフィを採用する価値があるのは採用して連撃ウーラオスに対する有利不利がひっくり返る、もしくは五分になる場合のみと考えています。サイドを1枚ずつしか取られないという強みを全否定してくる連撃ウーラオス相手にマナフィ1枚積んだところで有利不利は変わらないと判断し、このために枠を割くのはもったいないので不採用としました。…が、実際採用してみたパターン検証してないので何とも言えないです。正直この環境で連撃ウーラオス握る相手はよっぽど練度の高いプレイヤーかもしくは「ミュウは避けます!」とか抜かすアホだと思いますし、その相手にマナフィ1枚で勝てるようになるかと言われれば疑問が残るので今回は不採用としました。もう少し数が増えたら採用する価値はあるかもしれませんが。
・キバナ
どうせ1エネでワザが撃てるので好きなカード持ってくるよりは手札増やした方が強いのでは?という理由で今回は不採用に。採用するとすれば、うねりの扇を不採用にしている関係でハイド悪付きのゲンガーが厳しいので、1ターンでブラストウインドを撃つための採用になりそうです。それならうねりの扇採用した方がいいような気がするのでやっぱり採用しなさそう。
・基本水エネルギー
アクアバレットを撃ちたい相手がいませんでした。オドリドリの特性がバトル場だけに働くなら採用していたと思います。
対ミュウVmaxについて
ここまで読んでくださった方の中には「連撃ウーラオスにあんだけ大口叩いてますけどフライゴンこそミュウVmaxに勝てるんですか?」とお思いの方もいらっしゃることでしょう。もし他の人がこの記事書いてたとしたら僕でもそう思います。ミュウVmaxは完全に切って他のカードに枠を割くことも考えたのですが、やっぱり現環境トップである上に使用率もトップのデッキを無視してデッキを組むのはさすがにいかがなもんかと思うので、何とかミュウVmaxに対する勝ち筋をひねり出してみました。それは
①ミュウVmax以外を倒す
②LOを狙う
ずばりこの2つです。ミュウVmaxを倒せないとしても、後ろのゲノセクトは鉱山込みデザートピラーでワンパンできます。早い話が後ろのゲノセクトを3回倒せばこちらの勝ちなのです。ただここで厄介なのがオドリドリとフュージョンエネルギーです。オドリドリの特性のせいでゲノセクトはフライゴンの攻撃をHP10残して耐えることができます。これだけならクイックシューターで押し込めるのですが、ダメージを与えたゲノセクトにフュージョンエネルギーを貼られるとそのプランが通せなくなり、同じゲノセクトを2回、つまり4回裏を呼ぶことになってしまいます。また上手なプレイヤーはゲノセクトを2体しか展開せず、オドリドリとメロエッタを並べてくるのでそうなると(メロエッタがバトル場で殴ってこない限りは)やはり4回裏を呼ぶ必要が出てきます。つまり、
①オドリドリがいない場合
・ゲノセクトを3回呼んで処理
・ゲノセクト3体に180点、フュージョンエネルギーがついたゲノセクト1体をもう一度呼び出して処理、2体をクイックシューターで処理(ゲノセクト2体以上にフュージョンエネルギーがつくのは想定しにくいので考慮しません)
・オドリドリを先に処理してゲノセクト2体、メロエッタ1体を処理
というパターンになります。①はかなり可能性が低いので②か③のパターンになると思います。そうなるとやはり4回裏を呼ぶ必要があるので、ドローと呼び出しを同時に行えるクロススイッチャーを最大枚数採用して2回、ボスで2回の計4回裏を呼べるようにしました。
しかし毎回そう上手くいくはずもなく、こちらが攻撃できなかったり裏を呼べないターンが生じることもそこそこあるので、その場合のサブプランとしてLO勝ちを狙います。せっかくガラル鉱山を4投しているのでゲノセクトを縛って入れ替えを要求します。解決札を探すために相手は山を掘るので、ここで相手の山を削りつつ、また非ルールゆえのサイドを1枚ずつしか取られないという利点を生かして時間を稼ぎます。
ミュウVmax側がカミツレのきらめきから入ってきた場合、裏のゲノセクトにフュージョンエネルギーがつきにくく、またメロエッタをバトル場に出してきた場合はボスまたはクロススイッチャーを1回分節約できるので、そのパターンになりそうなときはゲノセクトを積極的に呼んで敢えて180ダメージでバトル場に残し、入れ替え札を要求してLOを視野に入れたプレイングをします。トラッシュの入れ替え札の枚数やフュージョンエネルギーの枚数を見てLOできるかどうか判断します。あとはテンポロスした時にワンチャンお祈りでゲノセクト呼ぶくらい(実際こっちの方が多い)。
まあ本当に上手いミュウVmaxは多分取れるサイド5枚しか並べないし、必要以上にフュージョンエネルギーをミュウVmaxに貼らないだろうから相手のプレイングで簡単に負けるんですが、おそらく初見であるだろうフライゴンに対して100点のプレイングをするのはかなり難しい(フライゴンのテキスト覚えてる人どれくらいいるの?)のでそこをついて勝ちましょう(じゃあこんな手の内明かすような記事紹介するなって感じですがどうせ身内しか見てないしシティリーグ0回戦負けしたのでやけくそ投稿です)。
おわりに
今回もそこそこ読み応えのある怪文書になったのではないでしょうか。正直今回のフライゴンはフライゴンGXよりかなり戦えると思います。実際ミュウVmaxと連撃ウーラオス以外には普通にやってれば大体有利なので。興味出た人はものすごく弱くなった非ルールクワガノンだと思って使ってみてください。もしかしたらエレキダイナモ型の非ルールクワガノンの方が強いかもしれないですけど。フライゴンVはまだほぼ何も考えてないです。とりあえずアルセウスVSTARと組ませるか~ぐらいだけ。形になったら多分また記事を書きます。ではまたその時まで~~~~~。